2021年10月16日

リフォームの部材の値上げを家賃に転嫁できない問題(そうだ、選挙に行こう)。

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不動産賃貸業は物価情報を家賃に転嫁できない業種です。なので、マクロな見方としては

適度なインフレと給与所得の底上げが必要ではないかと考える次第です。



何を急に大きなことを言いだしてるんだこいつ?と思う方もいるかもしれません。

いや、実際こんなマクロな話はたいした見識もない私がする必要はなく、有識者の方が

既に論じていることだろうと思います。とはいえ、選挙も近いし、私のような浅学の輩が

いち市井の民として何を考えているかを書くことにも多少の意味はあるのではないか、

なんて思ったもので。



本当はブログに今書けるネタが特にないからだろって?

お、おう・・・それも否めないです。



最近、いろいろなものが値上げされているじゃないですか。食品もそうですし、

不動産賃貸業絡みだとウッドショックは記憶に新しいと思います。建材が一気に

値上がりして、収支想定が変わってしまった方もいるのではないでしょうか。



値上げの要因は「原材料の価格高騰」と書かれていることが多いと思います。

統計を取ったわけではないですが、ここでいう原材料はだいたい海外からの輸入品と

考えられます。仙台の牛タン屋さんが値上げしたのも、海外から輸入している牛肉の

仕入価格の高騰が原因と書かれたニュースがありました。

「企業努力のみではもはや限界」 牛タン専門店が一斉値上げ、いったい何が起きているのか



牛タンに関してはオーストラリアの干ばつ、コロナ禍による需要拡大に伴う牛タン不足、

コロナ禍における工場の労働者不足とあります。どれも海外での出来事が原因です。

グローバリズム社会においては、海外で起こっていることは他人事だというスタンスで

いるわけにはいかないってことですね・・・。



しかしここで注目すべきは「企業努力」の部分です。



ここからは裏付けのデータなどない話なので恐縮ですが・・・



今までもこういった材料の高騰などは小さなものはあったのではないかと思われます。

そしてそれを日本企業は「カイゼン」の名のもとに何とか内部のコストを下げて対応して

価格を維持してきたのだと思います。



この過程の中で、内部コストの大きな要因になる人件費は抑制される対象になったのでは

ないかと想像します。



そして、バブル崩壊後の企業は有事に備えての内部留保の増加に邁進してきたようにも

見えております。大企業の内部留保の推移は2012年に330兆だったのが、

2016年には400兆円を突破しているそうです(財務省「法人企業統計」から

作成されたデータが掲載されているレポートを参照・こちら



内部留保は厚くしたいし、原材料高騰なども企業努力で価格を維持したい。

こういった企業のマインドが重なると、経営者であれば当然ながら賃金をある程度

抑制する方向に走るのではないかと思います。



賃金は上がらないけど、物価が維持されてるなら別に問題ないじゃないですか。

モノが安いのはいいことじゃないですか。



ごもっともです。ただ、全ての企業が企業努力で価格差を吸収できるわけではないです。

不動産賃貸業なんてその最たるもので、ウッドショックで建材が上がればリフォームの

見積は高くなるし、職人さん不足になれば工賃も高くなります。じゃあそこにどんな

企業努力ができるのと問われても、一人社長である自分自身の利益率を下げるという

ことしかできません。入居者様だって給与が上がらないのだから、経営者のあなたも

手取りを下げなさいよと言われればそれまでかもしれませんが・・・。



収入が減れば、当然ながら支出も減り、国内での消費は減っていくことになります。

すると企業はモノが売れないから、よりコストを下げる方向に走ります。

これがデフレスパイラルってやつですね。



これがグローバリズムのない時代なら良かったのかもしれません。

しかし、世界はつながっています。そして世界各国は経済成長による適正なインフレが

起こっています。物価も上がるけど給与も上がる。相対的に、経済成長が起こらず

インフレも起こらない日本が世界の中での価値が下がることになります。



「日本って割安じゃね?」と気づいた世界各国から旅行者が押し寄せてきていたのが

コロナ禍前のインバウンド需要でした。そして今も外資が日本の不動産を買っています。

日本人から見たら「高いなあ」と思うものでも、海外の人は自国の不動産と比べると

「相対的に安い」と思って買っていくわけです。



極論かもしれませんが、日本の価値が下がることで、日本中のあらゆるものが

外資に買収されるリスクもあるのではないでしょうか。



そんな大きな話でなくても、単純に今のまま「企業努力」が続けば、海外は経済成長に

伴いモノの価格が上がるのに、それを日本企業がやせ我慢して吸収、賃金はますます

上がらないということになると・・・その「企業努力」で吸収できている間は良いけど

今回挙げた牛タンのように吸収しきれなくなって、いよいよ価格に転嫁された時に

それを買える市民が誰もいない、という状態になってしまうのではないでしょうか。



もうね、企業努力の方向を変えて、従業員にある程度給与で還元する、その代わり

モノの値上がりは容認して貰う、という方向がいいんじゃないかと私は思うのです。

勿論これは私利私欲の観点がおおいにあり、外資系に日本の不動産を買われてしまうと

私が趣味で買える不動産が減るじゃないかという話だったり、私がリフォーム代を

家賃に転嫁しやすくなるじゃないかという話だったりが念頭にあります。そういう

変更バイアスのかかった結論であることは否定しません。



昨日、衆議院が解散となり、総選挙が近々行われます。

私は労働者の所得向上に目を向けている政党に投票をしようと思っております。

各党の公約を読んで、そこにどれだけ実現性があるか論拠がしっかりしている政党に

投票したいなと思っております。政治がダメなのは国民が政治をダメにしている面も

あると思います。政治に興味を持ち、自分のやっている不動産賃貸業とのつながりを

意識しながら、誰に投票するかを考えてみることを是非やってみてほしいと思います。



自分の一票では何も変わらない?そんなことないですよ。

先日Twitterでご紹介した内容、貼っておきます。





投票したい人がいない?

確かにそうかもしれません。私も自分の小選挙区の候補者さんは皆微妙だなと思います。

それでも私は消去法で選ぶつもりです。100%自分と同じ考えの議員さんがいるとは

誰も思っていませんから。



嫁ちゃんが「この候補者の中からだと誰にも投票したくない」と騒いでたので、

だったら白票入れればいいよと言いました。投票率が上がることは政治に興味がある人が

多いということ。年代別投票率が高くなれば、その年代から支持を得るためにその年代に

向けた政策を打ってくるでしょう。私が政治家ならそうします。



あとは小選挙区がダメでも比例で支持する政党に投票することもできますからね。

参加しないのが一番ダメで、参加してお前らクソだなと言えばよいのです。



賃金と物価が正常な形でインフレしていく社会を作れる政党・政治家の方を私としては

応援したいと思います。これを読んだ方が一人でも「んじゃ選挙行ってみっかー」と

思ってくれればいいなと思いつつ、ネタがないので思うことを適当に書いたブログ記事を

〆とさせていただきます。



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posted by ひろ* at 10:16 | Comment(0) | 思想・発想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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