2016年05月02日
銀行員さんは敵ではなくパートナー。
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銀行員さんは営業マンであり、こちらの味方になってくれる心強い存在である、と考えて
行動した方が、後々良い結果を生むのではないかと思います。
いろいろな方とお話をする機会がありますが、たまに「銀行員さんには内緒で」という
キーワードを発する方がおります。例えば、複数の法人を作って、法人ごとに別の
金融機関さんに別の物件を持ち込むようなケースもそれに当たるかと思いますし、
信用情報に出ない小口の借入をしている(例えばご両親とか)ことを内緒にするケースも
あるかと思います。
ただ、それを突き通すのも大変です。どこかでつじつまがあわなくなる可能性もあるし、
うっかり間違えて銀行員さんにそのことを漏らしてしまうかもしれません。
それでも隠すのは何故か?隠したい理由は2つのケースがあると分析します。
1つ目のケースは、持ち込んだ物件とその融資条件に対し、金融機関さんがルール上
どうしても対応できない内容を求めるため、対応した形になるよう立て付けをして
いろいろな小細工をするケース。
2つ目のケースは、持ち込んだ物件に関わらず、そのことを隠さないと融資が通らない
属性面での理由があるケース。
1つ目のケースは詳細は記載しません(モノによっては私文書偽造の犯罪になります)が
ばれたら期限の利益は喪失ですので・・・けっしてオススメはできません。
2つ目のケースは、例えば年収が低いとか、カードローンの借入があるとか、与信を
毀損するような物件を買ってしまっているとか、冒頭で記載した複数法人で一気に購入を
進めているとか、持ち込んだ物件以外の事情に関する情報が考えられます。
基本的に私は銀行員さんに隠し立てをすべきではないと考えます。
1つ目のケースはさすがに相談するわけにはいかないと思いますが、2つ目のケースは
あらかじめすべての事情をきちんと話してしまった方が、後々面倒がなくていいのでは
ないかと考えます。
例えば私の場合ですが、個人および東京法人で物件を購入すべく動いている時には、
あらかじめ仙台法人の存在を公表しています。
仙台法人は義母が社長ですので、別に銀行員さんに話さなければそれまでのことです。
だったら余計な情報を与えなくてもいいじゃないかという発想もあると思いますが、
私は先にそれも含め伝えてしまいます。
伝え方ですが「仙台に義母が社長の法人があり、そこの役員に一応私も名前を連ねて
おります」「現地での管理などは義母が主体で行っており、私は新規物件取得の際の
助言などで関わる程度です」「もしその法人の情報も必要でしたら開示いたします」
という言い方にしています。するとほとんどの金融機関さんは「開示不要です」という
回答をしてくださいます。
もしこれを隠していて、何かの拍子に私が別の会社の役員になっていることが判明したら
銀行員さんはどう思うでしょう。表面上はどうあれ、やはり面白くないことでしょう。
その後の融資審査やおつきあいにも影響が出るかもしれません。
銀行員さんは営業マンです。基本的には融資をしたい人種です。何かしら不利なことが
あったとしても、この人に対して融資をしようと思ってくだされば、うまく作文をして
不利な情報も含めて持って行ってくれるものです。
融資額を伸ばしたい行員さん、融資を得て事業を開始したい事業者。利害は本来一致して
いるはずなのですが、なぜか銀行員さんをパートナーではなく敵としてみてしまう人も
おります。そうなると、隠し事が増えます。事実が共有できないから、行員さんの説明も
なんとなくおかしなものになり、結果としてうまくいく案件もうまくいきません。
共通の壁は本部の審査担当です。そこを今ある道具でどうやって乗り越えていくかを
行員さんも一生懸命考えてくれています。それなのに、本部から顧客に関して行員さんが
知らない事実を告げられたら、それこそ後ろから撃たれたような状態になります。これが
どれだけ融資審査にマイナスになるか、なんとなく想像つきませんか?
昔、私も銀行担当者さんは敵だと思っていた時期がありました。自分が融資を得たいのに
この人たちは難癖つけて邪魔ばかりするから、都合のいいことしか言ってはいけないと
思い込んでいました。
しかし、何かの時にたまたま同時に別の金融機関さんで別物件の審査が進んでおり、
先に審査していただいていた物件より後から審査にかけた物件の方が先に承認されて
決済まで進んでしまったことがありました。
この時はさすがに確定申告や個人信用情報に出るからということで、審査中の物件を
担当する銀行員さんに先にその事実をお伝えしました。その時は「その情報は出さなくて
いいです」と言っていただき、あれ?と思ったのです。
結果として、その後「本部にやっぱりばれちゃいました」「先に伝えていただいたから、
本部に対してもそのことは知っているという形で回答できたので良かったです」と言って
いただき、その時初めて気がついたんです。この人は敵じゃなかった、と。
それ以来、私はできる限り銀行員さんに隠し事をしないように気をつけております。
その甲斐もあってだとは思いますが、銀行員さんとは割と良い関係を作っていけてます。
東京1棟目を融資してくださった某政府系の担当者さんと、その後任の方にはいろいろと
お世話になりましたし、後任の方とは個人的に飲みに行ったこともあります。最近
退職されたと伺い、とても残念かつ寂しい気持ちになりました。
札幌4棟目の融資担当者さんも、東京に住む個人に対して3ヶ月かけて粘り腰の交渉で
本部とやりあい、承認を得てくださいました。異動になる時にも連絡をいただきまして、
異動先の支店まで聞き出したものです。まだご挨拶に行けてないけど、そろそろ旅行も
かねてそちらの支店さんにも顔を出したいなあ。
あとは、今まさに買付を入れて融資審査していただいている某地方都市の新築案件。
これも今まさに進行中ですが、行員さんとの信頼関係なしには進めなかったと思います。
ここに関しては、2年前に飛び込みで入った金融機関の担当者さんと非常にうまが合い、
それ以来ずっと情報交換や融資の打診をしておりました。銀行の評価方法について、
業務外の時間にファミレスで個人的に教わったこともあります。
今回、その金融機関さんの融資審査のルールが改定され、融資が出やすくなりました。
その話を聞きに行く過程でひょっこりと出てきた案件を持ち込んだところ、わざわざ
一緒にその土地を見に来てくださり「地盤改良のお金だけですね、気になるのは」
「場所はいいし、道路付も問題ないから車での出入りにも問題はないと思います」
「そろそろひろ*さんの件も決着をつけたいと思っているので、なんとかやります」
と心強い発言。
しかし、この時点で私は内心ヒヤヒヤしていました。この行員さんには、昨年度東京で
ボロ物件を買い進め、リノベ費用でかなりの無担保債務が発生していることを伝えて
いなかったのです。また、融資が緩んだとはいえ、本当にフルローンでいけるのかという
懸念もあり、最終的な価格をどう伝えるか悩んでいたのです。
「本部に進めたいので、最終的な土地の価格をいただけますか」という連絡を受けて、
私はこの銀行員さんに「個人属性が変わっている部分もあるから、一度じっくりと話を
させてほしい」と伝え、ワインバーに一緒にきていただきました。フルローンで本当に
話をしてもらえるのか、これだけ無担保の借金が増えたが問題はないのか、等々すべてを
包み隠さずに話しました。
フルローンに関してはそのつもりでやっているという回答であっさりと話は済みましたが
個人属性の変化(東京で築古物件3棟購入、東京に法人設立)については、ちょっと渋い
顔をしながら一連の説明を聞いておりました。私、内心「終わったかな・・・」とまで
思ってしまいました。
行員さんはしばらく目をつぶって考えた後、目を開いてこう言いました。
「わかりました、個人でいろいろ買った分は聞かなかったことにします」
「審査担当には今ある情報でやってもらいます」
「なんか追加で買ったみたいだけど、今から精査は大変だよねと押し切ります」
こうして、今も本部での承認を得られるかどうか、この案件はやりとりが進んでいます。
正直に話していなかったら、本部からいろいろとこの行員さんが突っ込まれ、審査も
グダグダになっていたのではないかと考えております。
言いたかったのは、銀行員さんは敵じゃないということ。
資金調達の大切なパートナーとして扱い、味方につけていくことが大事だと思います。
銀行員さんだって人間です。心を開いてぜひ仲間に引き込んでみてください。
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