2014年08月29日
ハウスメーカーさんとの仁義なき戦い。
現在22位です。飲み会で胸焼け。
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昨日の予告通り、今日は仙台の義母の新築計画を薦めてくる業者さんとの仁義なき戦いの話です。
これまでのあらすじ
義母が義父名義の土地を持っていて、今ちょうど売りに出しているという話をメインバンクさんに
何かの拍子に話したところ、そこに新築を建てればいいじゃないと盛り上がりはじめました。
業者さんを紹介すると言うので、話だけ聞いてみようと承諾したら、出てきたのは某大手の
ハウスメーカーさん。こりゃ価格は絶対に落ちないだろうなあと思いつつ提案を待ちました。
出てきた提案書は・・・衝撃の利回り6%!しかも単身間取り!いやー、あり得ない。あり得ない。
(大事なことなので2回言いました)
土地があるんだから、普通に二桁利回りが当たり前でしょ?と思ってしまう私。こんなもんすぐに
断るべし、少なくともファミリー間取りじゃないと絶対に無理、という話を義母に説明しました。
義母からそれがハウスメーカーさんに伝わると、ハウスメーカーさんは今度はファミリー間取りの
プランを出してきます。しかしこれがまた・・・部屋数が減るから家賃収入が減るのはいいです。
なぜ住宅設備が減るのに建築費が上がるのかと。もうね、アホかとバカかと。
こんなもんありえないでしょーと言うことで、義母も自分から断りを入れていたのですが、
ハウスメーカーさんがなかなかしつこいので「東京にいる取締役の意向もあるから」と私をだしに
ふりきろうとしたそうです。そしたらハウスメーカーさん、私がメインバンクさんと打ち合わせの為
仙台に行くのを聞きつけて、無理矢理アポをねじ込んできました。嗚呼、時間がもったいない!
あらすじはこんなところです。
そんなわけで、私vsハウスメーカーさんの仁義なき戦いが始まりました。
ラウンド1:建設費
私「部屋数が減ったのに価格が上がっているのは何故ですか?」
営業(以下「営」)「耐力壁の入り方の効率が悪くなりますので・・・」
私「(図面を見ながら)どれが耐力壁で、どのくらい増えてるんですか?」
営「えー、この辺と・・・詳しいことは技術の者に聞かないとなのですが・・・」
私「耐力壁の単価はどのくらいなのでしょうか?」
所長(以下「所」)「すみません、単身向け間取りが特価だと思ってください。キャンペーンで
この間取りなら安く出せるので、こちらの方が価格が安くなっている次第です。」
私「そうですか。住設が6部屋から4部屋に減っているのに価格が高いのは何故なのかと不思議に
思ったので、色々聞いてしまいましたが、特価ということで理解しました」
最初から特価って言えばいいのに。
ラウンド2:収支シミュレーション
私「単身の間取りであれば、30年融資を引いて100万のCFが残るということですね」
営「はい」
私「リフォームのコストや空室率は見込んでいますか?それとも満室想定ですか?」
営「満室想定となります」
私「家賃の下落率も織り込んでないですよね?」
営「家賃が落ちないようなきちんとした物を作る想定ですので」
私「震災前の仙台の市況はご存知ですよね。私は近々あの状態に戻ると思っています。」
営・所「・・・」
私「稼働率8割、30%のお部屋が入れ替わり、空室期間が2ヶ月で広告料2ヶ月で引き直したら
100万どころかキャッシュアウトです。」
営・所「・・・そういう試算をすれば、そうなりますね」
私「多額の借金をしてもこの程度であれば、借金はしない方がいいと思います」
気の利いた反論はなかったのだろうか。
ラウンド3:利回りおよび投資効率
私「キャッシュフローが出ると言っても、利回りは6%ちょっとですよね」
営「さようでございます」
私「しかも土地がある前提で利回り6%ですよね・・・もし土地から買っていたら、利回りは
5%くらいに下がる計算だと思います。あまりにも費用対効果が悪すぎると思います。
知人の中には土地から仕込んで8%以上で回している人もいますから。」
営・所「・・・」
私「土地を売ったらすぐに○○○○万のお金が生まれます。アパートを建てると、土地代分の
現金が手元に返ってくるのに10年以上かかる計算になります。しかも空室リスクや
リフォーム代がかかるリスクを抱えて、です。正直、土地で売った方が効率がいいです。」
所「利回り何パーセントくらいだったら建ててもいいと思われますか?」
私「本音を言えば利回り二桁はないと無理です。ただ、今の市況で人工や材料の価格が大きく
あがっていることは承知していますので、あまり無理を言っても仕方が無いとは思います。
最悪でもファミリーで8%以上ないと難しいですね。ファミリーにこだわっているのは、
土地のある場所が単身向けの場所ではないこと、住設が少ないから価格を落とせること、
一度住むとそのまま長く定着してくれるので、シミュレーションに近い数字が出るからです。
単身は入れ替わりが多いので、家賃収入は多くてもキャッシュフロー的が見合わないです。」
所「私どもも定期的に特価商品が変わりますので、もし8%くらいになる価格でファミリーの商品が
出てきた際は、改めてご検討いただいてもよろしいでしょうか」
私「ここまでに述べた基準に見合うような商品が出るようでしたら、お申し付けください」
帰り際にメインバンクの支店長に「8%は厳しいです」と漏らして帰っていったとか。
だいたいこんな感じでした。3ラウンド、KO勝利!(と思い込んでいる)
人生で初めて「地主に対するハウスメーカーの売り込み攻撃」を体験しましたが、こんな計画で
建ててる地主さんも辛いですね・・・。しかし利回り6%台でも30年の融資を引ければ
キャッシュフローがそこそこ残ってしまうというのにも驚きました。ま、あくまで何事もなく
満室であればという前提付きですけど。東京のRCが5%とか6%で売れて行くのも、
なんとなく理解できたような気がします。
そしてそんな話をその後訪れた業者さんとしていたのですが、その業者さんに「うちなら8%で
新築建てられる業者さんを紹介できるかもしれませんけど、興味があれば話だけ聞いてみます?」
と。義母は「会社のことを考えると、建てた方がいいのかな〜」と思っているようでしたから、
とりあえず話を聞くだけ聞いてみたらいいんじゃないかと言っておきました。
でも本当は8%くらいじゃ嫌なんだけど・・・。世の中には土地から8%の人もいますから。
ハウスメーカーの脅威は去り、常識的な価格で提案してくれる業者さんにバトンタッチ。
義母の新築計画、収束するように見せかけてもう少しだけ続くようです。実現するのかどうかは
神のみぞ知る。でも個人的には土地で売っちゃった方がいいんじゃないかなと思っています。
またその新しい業者さんで見積やプランが出てきたら、ブログでそのことを書こうかと思います。
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