2020年04月26日

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東京1棟目の管理会社さんと打ち合わせをしてきました。心の病を患ってしまった

入居者様、退院の見込みが立ったそうです。



先日、心の病で入院されてしまった入居者様が数ヶ月経っても退院できない状態に

なっている
ということをブログで書きました。入居者様、最初は大丈夫だったのに

いつの間にか心の病を患ってしまわれていたようです。階下の方から私のところに

漏水をきっかけとした苦情的な電話が来たりで大変でした。



こういう言い方をしてはいけないのだろうと思いつつもあえて書いてしまいますけど

不動産賃貸業を営む人にとっては、心の病を患ってしまった方に関しては、基本的には

「招かれざる客」という認識ではないかと思います。不動産賃貸業は入居者様にとって

快適な生活を提供するのが仕事ですが、(個別に違うのはわかっていますけど、あえて

イメージとして)心の病の場合は騒いだり叩いたりして他の入居者様に対してご迷惑を

かけてしまうケースが(あくまで一般論として)多いです。



勿論、一人ひとり病状は違いますので、そんな症状ではない人がいるのも重々承知は

しております。とはいえ、それを事前に見極めが出来ないというのもまた事実です。

そして、一度賃貸借契約が締結されると、仮にそういう騒ぎを起こす症状だったと

わかっても、容易に退去いただくことはできません。借地借家法は借家人さんに対して

絶大な権限が与えられています。



可能性として、一人のお客様のために、複数のお客様にご迷惑がかかる可能性が高く

借地借家法のために「お試し入居」みたいな運用をすることもできない、だから

苦渋の決断として、ご入居をお断りせざるを得ないのです。法律上、お試しと言っても

こちらから契約解除できないし、仮に定期借家契約にしたって、居住権を主張されたら

裁判で明渡訴訟、そこから強制執行と言う流れになり、時間もお金もかかってしまう、

ということになります。リスクとリターンのバランスが全く取れないのです。



私だって、できればそういう困った方の力になりたいです。他の人が受け入れない

お客様を受け入れられれば、それは自分の物件の満室維持に寄与しますから、お金の面で

メリットがあるというのも当然あります。でも、それと同時に、困った人がいるなら

不動産賃貸業をやらせていただいているという恵まれた立場に感謝しながら、弱い立場の

方々に対して少しは還元することをしたいという気持ちもあります。でも、その気持ちを

阻むのが借地借家法という日本の法律なのです・・・。



ということで、入居時に心の病を持っている方は基本的にごめんなさいするのですが、

中には入居後に病んでしまう方もいらっしゃいます。この場合はどうにもなりません。



今回の話題の主である東京1棟目の方も、入居時は普通の生活保護の方で、心の病は

患っていませんでした。しかし、入居後にその症状を発症したということです。

(役所の方もそう言っていたとのこと)



細かいことは聞いていませんが、階下の人にかなり迷惑をかけていたようです。

漏水騒ぎも起こし、最終的には行政の人に半ば強引に入院させられていきました。



昨日、東京1棟目の管理会社さんに、東京13棟目の旅館看板の見積依頼をしに

行ったのですが(東京1棟目の孤独死と心の病でものすごい苦労をかけてしまったのに

管理費以外のお金は一切払っていないのが申し訳ないので、せめて別の仕事をと思って

依頼することにしました)、その際に東京1棟目の心の病の方の続報を伺いました。



前回は退院の目処が立っていないということでしたが、どうやらそれが8月末という形で

ある程度見えてきたようです。行政的には、退院の目処が立たない場合は、6ヶ月で

家賃補助が打ち切られ、実質的な解約ということになる予定でしたが、退院の目処が

把握できている場合に限り、特例で3ヶ月の家賃補助の延長が認められるとのこと。

5月末で6ヶ月になる予定だったので、見事にギリギリセーフで契約が継続になると

いうことになりました。



また同じように周囲の人に迷惑をかけてしまうリスクを考えると、5月末で退院の目処が

立たないまま解約の方がいいのかなと正直思っていましたが、継続になりそうです。

ちょっと微妙な気持ちですが、新コロで新規の入居促進もままならない状況ですから

家賃が引き続き入るということで喜んでおいた方がいいのでしょう。



再発に関しては、行政側も病院側もかなり手厚く対応する予定ということでした。



この入居者様、最初の頃は心療内科にちゃんと通っていたのに、トラブルを起こし始めた

頃は、半年以上通院をしていなかったのだとか。だから病状が悪化してしまったのだと

いうことでした。これに対しては、退院後は病院側からも訪問する形で、通院を適切に

して貰うことで対処としたいということでした。行政側も訪問を強化するとのことです。



行政の方も、正直なところ今の状態で退去になってしまうと、次に新しい家を探すのに

非常に苦労するのは目に見えており、今回のトラブルで即刻解約とならなかったことは

管理会社さんや大家さんには感謝してもしきれない、という話をされていたそうです。

病院も同じ見解で、普通だったらこんなのすぐ解約って言われてもおかしくないですから

管理会社さんや大家さんに感謝しないとだめですよとご本人にお話をされたとのこと。



悪化しないようにちゃんと行政や病院の方が面倒を見てくださるということであれば、

引き続きのご入居に関しても少し安心できます。リスクが高いなと思いましたが、

「ここを断られたら行き場がない」という行政や病院の関係者の皆様の強い思いも

感じましたので、私も引き続きこの入居者様を見守ろう、という気持ちになりました。



あと、管理会社さん曰く、階下の方は「え、戻ってくるんだ・・・」みたいな感じの

ニュアンスだったようです。勿論そう直接は言いませんけど。この方は管理会社さんに

家賃を持参するということでしたので、今後行政や病院の対応方法について説明して

多少安心して貰うように取り計らう、という管理会社さんのコメントもありました。



部屋の中のものも、だいぶ色々捨てているそうです。ご本人、病院の方、管理会社さんで

現地立ち合いして、腐ってしまっているものの処分、最低限の家具家電以外の断捨離を

行政の費用で行ったとのこと。冷蔵庫が共用部に放置されていてなんだろうと思って

いたのですが、あれはこの入居者様のものだったようです。中で食品が腐っており、

何をしても臭いが取れないので捨てるしかない、と。でも生活保護なのに冷蔵庫を

買い直すお金あるのかな・・・。ちょっと心配です。



各所充分にフォローをする形で体制を整えていることはわかりました。

私もこの入居者様が健やかに過ごせるよう、住居の提供と言う形で最大限のサポートを

させていただこうと思います。



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posted by ひろ* at 09:56 | Comment(0) | 東京1棟目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする