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今日は不動産ブログ的なところに立ち戻り、フィリピンの不動産ってどうなの?
というところを書いていこうかと思います。本日はプレセール案件について。
フィリピンで主に日本人向けに販売されている不動産はコンドミニアムです。
コンドミニアムは、日本で言えば東京の高級なマンションの区分所有でしょうか。
ユニット(=戸)単位で購入します。この形態であれば、外国人も権利が保障されます。
なぜ1棟ものや土地が販売されないかというと、外国人単独名義で購入できない為です。
外国人4割、フィリピン人6割の割合で権利を分け合い、購入する必要があります。
コンドミニアムの場合、1棟全体で外国人4割、フィリピン人6割であればよいので、
ユニット単位で外国人が100%の権利を保有することができます。
日本と違い、完成前から販売を開始することがあります。これをプレセールと言います。
デベロッパーさんは、最初に建築資金を集めたいので、着工前の計画段階で販売を
開始します。この時は、期間リスクや倒産リスクを織り込み、少し安めに販売します。
着工して完成が近づくにつれ、デベロッパーさん主体で価格をあげていきます。
引渡直前や引渡直後くらいが一番(定価ベースで)価格が高くなります。
また、引渡直前や引渡以降、中古物件として権利を売買する方法もあります。
これはリセールと言います。普通の日本の中古区分マンションと同じような案件と
思っていただければよいかと思います。
上記を見る限り、プレセールで買ったものをリセールで転売したら儲かりそう、
という風に見えるかもしれません。しかし、一筋縄でそうはいかない部分もあります。
確かに定価は上がりますが、市場に出てくるリセールものが定価以下だったら、
結局その定価って意味がないですよね。
フィリピンではまだリセールの市場が確立されていません。REINSのような
共通データベースもなく、各エージェントが個人個人で物件を引き受けて販売する、
という形がとられるのが一般的です。情報が浸透しないため、そもそも期待する価格で
売却できず、結局売り出し価格並みか、それ以下で売却せざるを得なくなるケースに
陥ってしまうという場合もあるかと思います。
現に、私も1ユニット売却に出していますが、泣かず飛ばずです。問い合わせなんて
微塵もありません、という状態でした。同じコンドミニアムを買った人から聞いた話だと
「損切りでよければ売却に動いてみます」と言われたこともあったとか。
業者さんが宣伝している内容とは裏腹に、流動性は低いと思った方が良いと思います。
(私が良い業者さんとお付き合いできていないだけ、というのもあるかもしれません)
デベロッパーさんも、基本的には「リセールではなくプリセールのユニットを売り切る」
ということを第一に考えますので、リセール案件についてはあまり真剣に相手をして
くれない(ように見える)感じです。
もちろん、誰が見ても優位性があり、リセールものを必死に探してでも購入したい、
という案件であれば、それはその定価が正しく機能する優良案件なのだと思います。
しかし、その物件を見極める眼力をどうやってつけるかという問題は残ります。
外国人投資家に「ここは東京23区だからいいですよ」と言えば、現地を知らないと
それだけで良い印象になります。しかし、23区もピンきりです。外国人の方が
抱いているイメージの23区と違う場所があるのはお分かりになるかと思います。
それと同じで、フィリピンと言っても広いです。マニラだって、実は行ってみると
いくつかの都市の集合体を「メトロマニラ」と呼んでおり、それが外国人が一般的に言う
マニラと同義語になっています。マニラ、マカティ、パサイ、タギッグなどといった
複数の都市があるなんて、興味を持って調べないとわからないかもしれません。
メトロマニラにも治安がいいところもあればスラム街もあります。
そんな状況で「これは間違いなく転売するに値する立地だ」と自信を持って言えますか。
エージェントがそう言ったから大丈夫?エージェントだって売らなきゃ飯は食えません。
本当に信頼できるエージェントを見つけたならそれでいいと思いますが、エージェントの
スキルがそれに満たなければ、誤った判断となるかもしれません。
現地の方の嗜好性や、その物件が対象とするターゲット(駐在員?富裕層?一般層?)、
近隣の開発予定、デベロッパーのブランド力や安全性など、考慮すべき点はいろいろ
あります。この辺は日本の不動産と同じだと思います。
デベロッパーさんだって、どんな大手でも新興国の中での大手です。日本の品質とは
比較にならないほど適当です。契約書は1年経っても送られてこないとか、ざらです。
完成して1年以上経過しているのに、いまだ7割しか引渡が済んでいない、という
あるコンドミニアムの話も現地で聞きました。そういう不安とも戦う必要があります。
しかも、プレセールは完成までに何年も間が空きます。その間、家賃収入は一切
入らないどころか、毎月持ち出しで積み立てをすることになります。余剰資金で
積み立てるならいいのですが、余裕のない状態で積み立てをして、途中で支払いが
滞ってしまったら・・・もちろん、積み立てておいたお金はパー。デベロッパーさんは
ほくほく顔でそのユニットをもう一度プレセールの案件として出すことでしょう。
新興国なので、昨日までの税制が今日から急に変わるかもしれません。
そうなれば、デベロッパーさんは「税制が変わったからこれだけ払ってね」と急に
言い出すことも考えられます。また、税制に限らず、管理費なども同様かと思います。
「管理費はない」と聞いていたコンドミニアムが、実は普通に高い管理費を取られる、
ということを後から聞かされたこともあります。
さらに言えば、日本の建物の維持管理技術とフィリピンのそれは比べ物にならないくらい
フィリピンのほうが分が悪いです。変なデベロッパーさんの物件を掴むと、築5年でも
日本の築20年くらいの古めかしさになってしまいます。私が泊まったコンドミニアムも
隣の部屋の目覚まし時計の音がよく聞こえました。その程度の技術の物件をいつまで
保有し続けるか、というところはよく考えないといけないと思います。
短期の話に左右されず、長期的に保有するつもりであれば、プレセールも良い面は
あると思います。国が成長していくから不動産価格も上がり、その国への投資の増加、
ローカルの購買力増加などで、流動性が高まるのをじっくり待つ、という姿勢で
臨めるなら良いと思います。転売を考えず、外貨建ての収入を得るための手段と
捉えるなら、それもまたよいと思います。要は目的次第ではないかと。
(とはいえ、当然ながら立地の見極めや客層の選定は必要です)
別にプレセールを悪者にしたいわけじゃないのですが、誰にでも勧められるものでは
ないと思います。ご自身の目的と資産背景をしっかり踏まえ、それでも大丈夫なら
購入すればいいのではないかと思います。ただ、私の今の発想やポジションからすると
プレセールはあまり合っていないなあと思うだけです。
明日は現地で聞いた話などを差し支えない範囲でまとめてみようと思います。
最後に
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