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昨日は
行動する大家さんの会(AOA)の勉強会&懇親会に参加してきました。
ここ何回か参加できていなかったので、久しぶりな感じで楽しかったです。
勉強会のテーマは【中古住宅の流通と未来】。非常に重要なテーマですが、大家さんの
勉強会でこういうマクロな話が扱われることはあまりなかったのではないかと思います。
スピーカーとして、
さくら事務所の
長嶋会長と国土交通省の後沢さんという2名が登場。
後沢さんからは住宅問題に対する国の取り組みを、長嶋さんからは国への提言内容や
プロとして考える現在の問題点の話などをしていただきました。
まず、後沢さんのお話。
国土交通省としても、中古住宅の流通を活性化させる方向で動いているそうです。
流通のための障害となっている事象として、住宅の価値が20年〜25年でゼロと
査定されてしまうことが問題であるということは認識されておりました。
問題点は2つ。
一つは中古住宅の評価額が低いこと。
もう一つは消費者が中古住宅の品質を不安に思ってしまうこと。
上記問題点があるから、市場価格が伸びません。
評価が伸びないから、金融機関さんがローンの金額をのばせない。
品質が不安と感じるから、高い価格で買おうと思わない&新築を買ってしまう。
(建売の新築も本当に品質がいいのか疑問なんですけどね)
市場価格が伸びないから、所有者もメンテナンスにお金をかけようとしません。
二束三文になるものに多大なお金をかけてメンテナンスをするかと言われれば、
決してそれはしないでしょう。
国交省としては、メンテナンスすれば価値が維持できるような新しい評価の方法を
検討しているということでした。やり方の候補はいくつか挙がっていましたが、
まだどうなるかは検討中とのことです。
そして、国としては中古住宅の再生にも力を入れていく方針のようです。
現在、日本には820万戸の空き家があると言われております。
この数字だけ見ると非常に多いのですが、後沢さんはこの数字を表面的に捉えずに
内訳をしっかり分析して説明してくださいました。
ここでいう「空室」には「別荘」のようなものも含まれているし、賃貸住宅で
現在募集中というステータスになっているものも含まれているということです。
さらに、売却活動中のものなども除外して、本当の意味で放置されてしまっている
空き家だけをカウントしていくと、およそ200万〜300万戸くらいになるようです。
これらの再生についても国は検討をしていて、2地域居住希望者に活用してもらうよう
動いたり、自治体や民間と協力して体験型施設や宿泊施設、地域交流の場としての活用、
などの手を打っているのだとか。そういう活用も難しい場合は、国が費用を肩代わりして
除却してしまうということもやっているそうです(肩代わりなので負担ではない)。
さらに、こういった物件を減らすために、民間の宅建業者さんや買取再販事業を行う
業者さん、リフォーム業者さんに対する税制上の優遇措置を検討しているという話も
ありました。登録免許税や不動産取得税などの軽減を財務省に依頼しているそうです。
また、現在の賃貸市況にはミスマッチが発生しており、高齢者のためのバリアフリー化や
若年層でも住める戸建賃貸の流通が不足していること、そして耐震化が進んでいない
という点を問題としているようでした。ここについては、重点的に策を検討している、
という趣旨のことをおっしゃっていたように感じます。
さて、ここまでの中に「大家さん」という単語は全然出てきておりません。
AOAの事務局をやっている
よしゆきさんのブログにも書かれているのですが、
賃貸経営のプロである大家さんが古い物件を取得して再生する、というシナリオも
是非国には意識していただきたいなあと思った次第です。
そして、このプレゼンテーションの中でどうしても気になったことがありましたので、
私は後沢さんの講演後に直接質問をしに行きました。
「金融庁さんの名前が出てこないんですが、連系を取られているのでしょうか?」
不動産の評価や銀行融資という観点では、金融庁さんの協力がない限りはこの話は
実現しないはずと思い、国交省さんがどこまでそういうことを意識しているかを
確認させていただきました。結果としては「きちんと連携している」とのこと。
有識者会議にも出席してもらい、共有をしているそうです。良かった。
国がいろいろと考えている、ということは理解できました。
あとは省庁間の駆け引きを終えて、いつこれが具体化するのかが気になるところです。
続いて長嶋修さんの講演。
こちらは「
空き家が蝕む日本」という著書のエッセンスを凝縮した内容とのこと。
(すみません、まだ読んでないのでクロージングで下條さんが言ってた情報を
そのように理解して、今ここに書いております・・・)
講演の主題はここでは著書に譲るということで割愛させていただき、お話の中で
心に残ったところだけいくつかメモしておこうと思います。
最近力を入れているセブでの開発の話もされておりましたが、その中でタイの少子化・
高齢化が2020年をピークに進んでいくという話は意外だと感じました。アジア圏は
もっときれいな人口ピラミッドをしていると勝手に思い込んでいたものですから。
思い込みってダメですね。反省。
また、一般的に「日本の木造住宅の寿命は30年くらい」とまことしやかに言われて
おりますが、この数値は「壊した物件の平均築年数」ということらしいです。
人間の平均寿命を推計するのと同様の手法を建物で採用した場合、木造住宅の平均寿命は
驚きの64年(!)なのだとか。
調べてみたら
ここに同じことが書いてありました。って、このコラムも長嶋さんの
書いているものでした。なるほどねえ。
上記コラムにも書いてありますが、築80年のRCをリニューアルし、築140年まで
使えるようにしたという事例もあるそうです。建物って意外と長く使えるみたい。
そういえば、
かつみんさんの佐野サンも築100年超でしたけど、まだまだ使えそうな
雰囲気でしたので、そういうものなのでしょう。
表面的な数字に対して、その数字がどのような根拠で算出されているかを考えずに
鵜呑みにしてしまうことの恐ろしさを感じ、ちょっと反省したくなる講演でした。
その後の懇親会は、初めてAOAにいらっしゃったという方が多いテーブルに行って
新しい出会いと刺激をいただきました。ご一緒した皆様、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
そして、貴重な機会を作ってくださったAOAの皆様にも深く感謝。
最後に
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