2012年05月28日

横須賀な一日(ビーフン物件内覧会編)

現在12位です。部屋の片づけをしなきゃいけなかったけど、ゲームをしてしまい何も進まず。

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一昨日は一日横須賀をうろちょろしておりました。

目的はビーフンデザインの進藤さんの物件見学と、自分が買付を入れている横須賀の物件に

空き部屋が出たということで、部屋の中の内覧をすること。あとネイビーバーガーを食うこと(笑)

昨日のブログで買付を入れた物件の話とネイビーバーガーの話は書きましたので、今日のブログは

ビーフンデザインの進藤さんのデザインした物件の内覧会です。



昼の外観

横須賀中央駅から徒歩3分。アクセス性抜群の場所にそびえたつ2階建ての低層RC。

耐火建築物にする必要があったため、RCになったそうです。



夜の外観

夜はこんな感じ。雰囲気ありますね。見た目がオシャレです。先日見学会に行った中野新橋の物件と

雰囲気はよく似ています。四角いのが一番コストがかからない、ってとこでしょうか。



お部屋にはいくつかのパターンがありました。



ロフトタイプ居室

こちらはロフトタイプ。メインの居室は階段を下りたところです。



居室部分

だいたいこんな感じで。打ちっぱなしの壁がシャープな男部屋の印象を与えます。



ロフトに上るハシゴ

今回のハシゴは前回の中野新橋で見たものよりはだいぶマイルドな角度でした(笑)



地下ロフト?

部屋によっては、ロフトではなく床下にロフト的な空間を作っているところもありました。

部屋によって、どのような見せ方をすると一番広く見えるかを考えながら、適材適所を心がけて

お部屋をデザインしているとのことです。



一階水廻り

一階居室

写真がかなり暗くなってしまい、すいません。。。所詮携帯のカメラなもので。

こちらは一階のお部屋。奥がキッチンや水廻り、手前が住空間となっています。

なんとなく美容室っぽい感じでした。ドアの隣が採光の為にガラス貼りとなっていますので

カフェとか店舗に向いた作りになっている気がします。逆に言うと、住居として考えると・・・

ちょっと落ち着かないかな?という印象です。



二点ユニットバス

こちらの物件、残念ながらバストイレ一緒です。ネット検索を考えるときつくないかなあ?

確かに、見に来れば普通の三点ユニットとは違って解放感があるのはよくわかるんですけど

そこに至るまでの見込み客を取り込めないという点ではどうにもマイナスに映ってしまいます。

私が購入した都内借地新築アパートも三点ユニットでしたが、仲介業者さんには「何故三点!?」

という顔をさんざんされました。個人的にはどうなのかなあと思います。



一階の二点ユニットバス

ちなみにこれが1階のユニットバス。このユニットも美容院っぽさを醸し出していますね。

このユニットバスには少し工夫がしてありまして、採光を取るために・・・



上からユニットバス

お風呂の天井がガラス張りになっています。

カップルだったらいいけど、ルームシェアには向かない仕様です・・・(笑)



ひととおり拝見した後は、母ウッチーさんがリクエストして実現した進藤さんのミニセミナー。

施主のKさんが紹介されて・・・って、知ってる大家さん仲間の方じゃないですか!(驚)

世の中狭くて笑っちゃいます。びっくりした〜。



っと、話がそれました。進藤さんのセミナーです。

先に融資の金額と部屋数が決まった状態で依頼が来たということで、コストと仕様の折り合いを

つけることに大変苦労をされたそうです。施主さんと進藤さんで相談に相談を重ねた結果、

今の形が出来上がったのだとか。ちょっと狭めのワンルームという仕様で作らざるを得ないのも

制約条件の一つだったということでした。



断熱に関しても、断熱材を入れることがコスト的に厳しかったので、外断熱という工法で外壁に

断熱塗料を塗って仕上げたそうです。進藤さん自身はこの方法を採用したことはなかったけど、

建設会社の方が実績があるからということで、今回はその方法を取り入れることにしたそうです。

RCはコンクリートが乾くまでの数年間は水分を発生させるということなので、当分の間は窓に

かなりの結露が出るかもしれないけど、弱いところ(=窓)を作ることでそれ以外の部分に結露が

出るのを防ぐ、ということも考えているとのことでした。

(この辺は私が進藤さんが仰ってることを正しく理解できているか微妙)



質疑応答の時間があったので、私からもいくつか質問。



質問:

バストイレ一緒にした理由は?

回答:

バストイレを一緒にして居室の面積を広げる方が良いと判断した。

施主さんがNGを出せばバストイレは分離することもある。



質問:

収納がない理由は?

回答:

収納があることで狭さを感じる為。住居を提供する側がすべてを準備しなくても、入居する人は

自分自身で収納家具を置くなど創意工夫を凝らす。そういうクリエイティブさを大事にしたい。

今回の物件の場合、セパ穴をふさがずに鉄部が露出しているので、そこにネジなどを使って自分で

棚やワイヤーを追加して独自に収納を作ることができる。



参考:セパ穴はコンクリートに開けてある穴です。普通はふさぐけど今回はふさいでいません。

以下の写真はセパ穴にフックを付けた一例。

セパ穴



質問:

玄関土間がない理由は?

回答:

狭さを感じるかなと思ったから。この辺は建築家としての趣味の押し付けかもしれない。



質問:

現場は工務店に任せているのか、それとも自分たちでも定期的に入っているのか。

回答:

かつては工務店任せだったが、それだと色々と問題が出た為、今は週に1回以上誰かしらが

現場をチェックしている。終盤になるとほぼ毎日誰かがいる状態。



個人的な感想ですが、前回の中野新橋が曲線をうまく使った女性的な空間であるならば、

今回の横須賀はシャープな印象を与える男性的な空間であったなあと思います。

今までに拝見した物件は、白を基調にしたものが多かったので、今回の横須賀は新鮮でした。

(でも外観は中野新橋によく似ていました・笑)



進藤さん自身は空間を広く使うことを得意としていて、かつそれが好きなんだろうと思います。

だから物件にもその傾向が色濃く出ているのかなと。施主さんがどこまでその方針を受け入れるか、

どこまで自我を入れて進藤さんと戦っていくかによって、出来る物件は変わってくるんだろうと

感じました。建築家と施主がコラボレーションした結果が、物件の仕様として現れている、と。



進藤さんもいくつもの現場を抱えているわけなので、ひとつひとつの現場の賃貸動向や需要予測を

完璧にできているわけではありません。この人に任せれば大丈夫、という姿勢ではなく、施主さんも

リサーチやヒアリングをして、ニーズをつかみながらそれにあわせた設計をお願いする必要があり

それができないと思わぬ結果になってしまうのかもしれない、と思いました。



Casa BRUTUSやLIVESなど著名な雑誌に多数作品が掲載されている建築家の中で、集合住宅を

収益性を確保しながら建築することが出来る人がどのくらいいるかわかりませんが、進藤さんは

少なくともそれが出来る人です。事業計画書を作って、銀行に持っていくところまで手伝って

くれる建築家、利回りがどうのこうのという目線で話せる建築家は貴重な存在ではないかと。

しかも未来のことも考えて、拡張性を持たせた設計をすることもできます。



とはいえ、今回の話を聞いて、考え方が違うんだなと思うところもいくつか見つかりました。

(私だったら絶対にバストイレは分離するようにお願いすると思います)

完全に任せきりにするのではなく、施主さんのこれまでの賃貸経営で得たノウハウをぶつけながら

より良い収益物件を作ろうという意思があれば、進藤さんは素晴らしいパートナーになってくれる。

そんな予感を感じた見学会でした。



正直なところ、今回の物件ですと掴みは抜群ながら、定着率はあまり良くない気がしております。

(あくまで私見であり、施主さんと進藤さんは勝算があってやっているとは思います)

もし仮に自分が同じ状況に置かれるなら、生活に必要なものを生活感なく格好よく配置することに

心血を注いでもらい、通常の賃貸住宅と同じ程度の居住性を確保する方針にすることでしょう。



かなり長い文章になっちゃいました。だらだらとすみません。以上、レポートでした!

施主さん、進藤さん、スタッフの皆さん、内覧会を企画いただきありがとうございました。

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posted by ひろ* at 08:00 | Comment(8) | セミナー/懇親会/交流 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする